シリーズ10ルールの3ヶ月間、ひたすらゼルネアスを使い続けたのでその成果報告みたいなノリの構築記事です。
ゼルネエンテイゴリラガエンの4体の基本選出で大半の相手に勝てるポテンシャルがあると感じたため、そこからは残り2体を色々変えながら最も強い形を模索していました。
個別解説
ムーンフォース、身代わり、ジオコントロール、守る
控えめ 225(188)-*-131(124)-167(4)-119(4)-143(188)
- H16n+1、A222ザシアンの+0巨獣斬を最高乱数以外耐え
- S控えめカイオーガ抜き、S+2で最速レジエレキの上を取れる
伝説1体ルールでは、過去の伝説2体ルールでの「2体のうちのどちらかの伝説ポケモンが通れば良い」のような立ち回りを取ることが難しいため、ゼルネアスを使って勝つためには試合中のどこかでジオコントロールを成立させることがほぼ必須となります。そのため、このルールでは強引なジオコントロールが必要になる場面が多く、それを意識した構成としています。
配分は、ザシアンの前で突っ張る選択肢を常に持つために威嚇込み巨獣斬耐えの物理耐久ライン、カイオーガに対して上からの強引なジオコンを通すためのS143をそれぞれ確保した形です。その結果火力をかなり落とすことになりましたが、Dにあまり振られていないガオガエンをムーンフォースで半分削れる程度の最低限の火力はあり、2枚の猫騙しやモロバレルのサポートで行動回数を稼ぐことで火力不足もある程度カバーできます。
身代わり: モロバレルの横に猫騙ししながら打つ技。PT全体で相手のモロバレルに対する高打点が炎技しかなく、カイオーガと同居するモロバレルやオッカ持ちのモロバレルの対処が厳しいため、モロバレルに対してはゴリランダー・防塵ゴーグルガオガエンと合わせて腐らせることで対処する方針としました。ザシアン以外には基本的には放置されづらいポケモンのため、相手の放置や守るを読んで打つような使い方は有効ではありません。
マジカルシャインは読み合いを軽減できる点・襷持ちの対処が楽になる点などがメリットですが、前述の通りジオコントロールを通しやすくすることのほうが大切であると考え、モロバレルの胞子に対して耐性を付けられる身代わりを優先しました。
フレアドライブ、噛み砕く、地団駄、ストーンエッジ
意地っ張り 191(4)-183(252)-105-*-95-152(252)
- フレアドライブがH199-B136ザシアンに186~218ダメージ(9/16で1発)
猫騙しや威嚇の妨害を受けないため、スカーフを持つことで上から確実に縛りながらジオコンが通る盤面を作ることができる点を評価して採用。
ゼルネアスと攻撃面での相性補完に優れており、ジオコンを積んだゼルネアスとエンテイを並べて相手を上から制圧することも強力な勝ち筋の一つとなります。
フレアドライブ: 聖なる炎だとザシアンに対するダメージが足りない。
噛み砕く: 黒バドレックスを上から縛りながらジオコントロールを通すための技。
地団駄: ウツロイドを上から縛りながらジオコントロールを通すための技。
ストーンエッジ: ウルガモスとホウオウに対して打つ。
グラススライダー、ウッドハンマー、猫騙し、蜻蛉返り
意地っ張り 201(204)-165(36)-111(4)-*-92(12)-137(252)
ゴリランダーがアマージョの上を取っているとトルネオーガアマージョに対してゼルネアスゴリランダーの先発でほぼ全対応できるため、準速までSを伸ばしました。
ウッドハンマー: 最大打点。スイクンを上から倒せたり、アマージョと並んだカイオーガに通る技として採用。
フレアドライブ、地獄突き、猫騙し、捨て台詞
陽気 202(252)-135-111(4)-*-110-123(252)
このルールで思考停止で採用するほどの強さがあるとは思いませんが、威嚇を入れるだけでゼルネアスの積みの起点にできる相手が一定数いることと、アンコール持ちのエルフーンに対してジオコンを通すために猫騙し2枚が欲しかったことからなんやかんやで採用。
強引にジオコントロールを通すための猫騙しの打ち合いに強くしたいことと、相手のグラードンの上から捨て台詞を打てるか否かで対グラードンの勝率がかなり変わると感じたため陽気最速。
防塵ゴーグル: 先述の通り、相手のモロバレルに対して余裕を持つために採用。
捨て台詞: ゼルネアスが相手の攻撃を強引に耐えてジオコンを通せるようにするための技。威嚇の通らない相手のエンテイに対してはこの技が生命線となります。
地獄突き: タイプ一致汎用打点・黒バドレックスに対する高打点となる他、相手のバークアウト・吠える・捨て台詞を封じる効果がゼルネアス構築においては明確に役立つことから採用優先度が高いと感じました。Sを上げたことでスイクンのバークアウトの上から通ります。
大地の力、ヘドロ爆弾、身代わり、守る
控えめ 196(252)-*-113(20)-165(116)-115(116)-122(4)
- A183エンテイの晴れフレアドライブを確定耐え(165~195)、A222ザシアンの+1巨獣斬を最高乱数以外耐え(166~196)
- C11n
- D余り、C179ウツロイドの+1メテオビーム確定耐え(159~187)
ここまでの4体で厳しい相手のツンデツンデ・ウツロイド・グラエンテイなどに強く、単体で火力を出していけることからサポートを受けてサブエースとしての運用も可能である点を評価して採用。
てるチャレチーム戦#4優勝のmarcoが使っていたゼルネアス構築のように霊獣ランドロスで採用すると、エース性能は落ちるものの先述の仮想敵に対してはさらに強くなり、スカーフエンテイを通すのがやや難しい追い風絡みのザシアン構築に対しても威嚇2枚で強くなれるため試してみても良いかもしれません。
キノコの胞子、怒りの粉、花粉団子、守る
生意気 219(236)-*-105(116)-105-132(156)-45
この枠はカイオーガ構築に対して出せるポケモン(水耐性があるor襷で潮吹きを耐えられるポケモン)であれば割となんでも良いと思いますが、今回はBO3を意識して立ち回りの幅を広げるためにBO3最強ポケモンであるモロバレルを採用しました。
オッカの実: バコウと選択。今回はゼルネミラーでの処理されづらさを重視したことと、グラエンテイに対して出したい場面があったためオッカ。
選出・立ち回り
対ザシアン
後発:+
下記のいずれかのプランで考えます。
- 猫ジオコンor粉ジオコン後、スカーフエンテイとゼルネアスを並べて上から制圧する
- サイクルを回しながら盤面を整え、エンテイでザシアンを縛りながらジオコンを通す
追い風が絡む場合ターン調整が要求されるためプレイ難度がやや上がります。(ランドロスを霊獣にしてエンテイの代わりに出すとこれがやや緩和されると思われます)
ザシアン目線ではゼルネアスを優先して狙う必要性が薄いため、見た目縛られてる場面であっても状況次第では全然動かします。
対黒バドレックス
後発:+@1
先発ゼルネアスエンテイで相手の先発黒バドレックスやウツロイドをエンテイで縛りながらジオコンの成立を狙います。
BO3の場合、この動きで1本目を取ると2本目は先発にレジエレキを置かれるため、そこにゴリランダーゼルネアスを合わせてそのまま2本目を取ります。
バドキッスの先発に対しても噛み砕くジオコンでほぼ勝てます。(噛み砕く押せない読みで指されなければ即勝ち、指されても次のターン+2ムンフォでトゲキッスを倒しながらバドレックスを倒せる。眼鏡でエンテイが倒されるパターンと守るあくびが裏目)
相手にエルフーンがいる場合は猫ジオコンを狙い、ジオコン後は守りながらもう1体の猫騙し持ちに引いて次のターンエルフーンに猫を打ってアンコールを防ぎます。
対カイオーガ
後発:+
対トルネオーガは特性発動順でゼルネアスがカイオーガより速ければ横に猫しながらジオコンで急所以外勝てます。アマージョ引きトルネ挑発されてもゼルネ引きガエンすればいいだけなので問題ありません。アマージョから入ってきた場合もゴリランダーがアマージョの上から行動できるので有利です。
カイオーガが臆病最速もしくはスカーフの場合はアマージョ引きを読んでウッドハンマーするかどうか等の択になるのでやや不利です。
サイクルオーガに対してはジオコンゼルネを介護する立ち回りで基本有利です。
対グラードン
後発:+or
最速ガオガエンが相手のグラードンの上を取っていることがほとんどなので、断崖を貰う前に捨て台詞を打つことができるのが非常に大きいです。エンテイに捨て台詞を入れながら化身ランドで圧をかけ、頃合いを見てジオコンを通せばだいたい勝てる印象でした。
その他
後発:+
困ったらこの選出でだいたいなんとかなります。
対戦動画
てるチャレチーム戦#4の全試合のアーカイブ(再生リスト)です。
1ターン目にゼルネアスを急所で飛ばされて一瞬で負けている僕を2回見ることができます。
おわりに
VGC2019で一生使い続けていたゼルネアスがダイマックスなしルールでは活躍できると考え、3ヶ月間一人で細々とゼルネアス研究会をしていました。
その甲斐あってかそれなりに強い構築にはできた気がするので、残り数日ではありますがランクマでレンタル使ってもらえると嬉しいです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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